手荒れ・湿疹
手荒れ、湿疹
手荒れ、湿疹とは?
手荒れはもともと敏感肌などの手荒れになりやすい体質の方が外部からの刺激を受けると生じるといわれています。主婦、美容師、飲食業、窯業、銀行員、図書館、パソコンの作業の多いSEなどの職業の方に目立ちます。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)感染予防として、手の洗いすぎやアルコールスプレーなどをよく使うことで悪化する方も多いです。
水仕事、紙や段ボールや土を触ったりする事で皮脂(肌の脂分)が奪われます。乾燥して細かなひび割れがお肌にできて刺激物が肌の中に入り、かゆみが生じます。掻破することでさらにお肌のバリアーが壊れて刺激物が入りかゆみを生じる悪循環に陥ります。手がカサカサし、赤くなり、ひび割れや水疱・ジュクジュクを伴い、痛痒くなることもあります。一般的に冬に悪化し、夏は改善することが多いですが、指にキレツができると痛みを伴いつらいものです。 また爪の周りの炎症が続くと爪が変形してしまうこともあります。
悪循環からなかなか抜け出せず、なかなかな治らない人もいます。
手のひら、足の裏に小さな水ぶくれができ、皮がむける汗疱性湿疹(異汗性湿疹)という疾患もあります。水ぶくれの周りに赤みと強いかゆみが出ることがあります。こちらも再発をくり返し、水ぶくれや、めくれてきた皮をむしって悪化することがあります。原因はまだはっきり分かっていません。
また、手が荒れている状態では普段使っているハンドクリームが悪化因子になることもあります。天然由来の製品だからといってすべての方がかぶれないわけではなく、今まで問題のなかった製品でも、途中からかゆみがでたりすることもあるため、注意が必要です。
治療は?
塗り薬を使用して頂きますが、手荒れがひどい人、早く治したい人は内服も併用して頂くこともあります。日中は塗り薬を塗れないことが多いので夜寝る前に厚めに塗って綿手袋をして寝て頂くと布団にもつかず、しっかり効きます。
湿疹
湿疹(かぶれ)は体中のどこにでも生じます。草木のかぶれや薬剤アレルギーなどで生じるアレルギー性のタイプとシャンプーや石鹸であらいすぎ、衣服などのコスレ、赤ちゃんのおむつかぶれなどの刺激性のタイプがあります。湿疹でも特に特徴的な発疹の形を示すものには、それぞれ病名がついています。頭や額に生じる脂漏性皮膚炎、すねに生じる皮脂欠乏性皮膚炎や貨幣状湿疹、全身に生じる自家感作性皮膚炎、などがあります。
診断はまず本当に湿疹以外の病気ではないか診断する事が大切です。特殊な病気を除外して初めて湿疹という診断ができます。特に手足の湿疹は肉眼では水虫と区別がつきにくいので顕微鏡で検査する必要がある場合があります。
治療は?
主に塗り薬の治療ですが、程度がひどい方には内服もお勧めします。治療としては原因除去が基本ですが、ステロイドの外用剤を短期に使用します。痒みが強い場合、範囲が広い場合には痒み止めの飲み薬が併用して頂くこともあります。
痒みの強い方は紫外線治療の『エキシプレックス308』(ターゲット型ナローバンドUVB)を施術します。光を患部だけに安全かつ効率的に照射することが可能なため、病変部位のみを治療できる正確で信頼性の高い治療法です。照射時間も数秒から数十秒程度と短時間です。