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脇汗

脇汗(原発性腋窩多汗症)とは?

脇汗でお悩みの方は多いと思います。
制汗剤、デオドラントのテレビCMの多さが物語っています。
ある統計では日本には脇汗で悩んでいらっしゃる方が1250万人もいるそうです。
脇汗が外用薬で治療できる時代になりました。
治療を受けることは決して恥ずかしい事ではありません。
一人悩んでおられず、一度相談に来てください。

脇汗の治療とは?

1.外用薬

即時性の外用薬と数か月かけてゆっくり効く2タイプの外用薬があります。

① 即効性の外用薬
ラピフォートワイプ

1日1回、1包に封入されている不織布1枚を用いて薬液を両腋窩に塗布することで、原発性腋窩多汗症に対して効果を示します。
1回使い切りのワイプ製剤で、簡便かつ衛生的に使用することができます。
有効成分であるグリコピロニウムトシル酸塩水和物は、汗腺のムスカリンM3受容体へのアセチルコリンの結合を阻害することで、発汗を抑制します。
9歳から使用できます。

副作用として、羞明、散瞳、霧視、ドライアイが報告されています。
使用後は手を洗い目を触らないでください。

エクロックゲル

1日1回アプリケーターでわきに塗布することで汗の量を抑えることができ、多汗症によるさまざまな悩みに対して効果を発揮します。
交感神経から出るアセチルコリンという物質が、エクリン汗腺を刺激することで原発性腋窩多汗症になるものですが、エクロックゲルはアセチルコリンによる刺激を阻害するため汗の分泌を抑えることができます。
有効成分はソフピロニウム臭化物です。

アプリケーターの上面に薬液をのせます。
使用量は、片脇1プッシュ使用します。(本剤1本(20g)が14日分に相当します)

アプリケーターを使用するため手に薬剤が付かないメリットがあります。
手に薬液がついた場合には、絶対に顔や目をさわらず、すぐに水で洗い流してください。
副作用として、羞明、散瞳、霧視、ドライアイが報告されています。使用後は手を洗い目を触らないでください。

② ゆっくり効く外用
塩化アルミニウム水溶液

塩化アルミニウム水溶液を1日1回根気よく数か月(3~12か月)塗り続けることで制汗作用が得られます。
即時性の外用薬と異なり、止めても元には戻りません。

アルミニウムの制汗作用として、表皮内汗管部 内でエクリン汗管を機械的に閉塞することが分かっています。
金属イオンがムコ多糖類とで沈殿複合体を形成し、完全に表皮内汗管部を閉塞する凝塊が生成され、管腔上皮細胞を損傷することで不可逆的な制汗作用が得られます。(Holzle & Kligman, 1979)
ゆっくりとした効果ですから安全な薬剤ですが使用し続けると逆に必要な発汗が損なわれる心配があります。
医師に相談しながら使用してください。
※保健適応外です。1000+税 円/1本

2.内服薬

プロバンサイン(一般名:プロパンテリン臭化物)は神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを妨げる薬で、多汗症に対する内服薬として唯一保険適用となっています。
成人の場合1回1錠(プロパンテリン臭化物として15mg)を1日3~4回内服可能です。
人前に出る機会など発汗を抑えたい時に頓服的に内服していただきます。
効き具合は患者さまごとにばらつきがあり、効果を実感できない方は中止してください。
15歳未満の方は使用できません。
なお妊娠中の患者さまに対しても安全性が確立していません。
副作用で眼圧が高くなったり尿の出が悪くなったりすることもあるため、緑内障や前立腺肥大の方は使えないことがあります。

※以下 マルホ株式会社 「医療関係者向けサイト」より抜粋

原発性腋窩多汗症は他の疾患と比較してみても、QOL(quality of life)が著しく障害されていることが示されています。
原発性腋窩多汗症の患者さんがあてはまるWeekly Impact Items※の評価では、様々なQOL(quality of life)への影響が示されました。
多汗症によって労働生産性や学習能率が低下することが報告されています。

有病率の男女構成比は、女性が男性の1.7倍ほど高くなっています。
年代別では、20~30代の有病率が高く、社会生活が活発な世代の比率が高いことが特徴です。
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